医療でも注目されているミドリムシ 肝臓病の治療に役立つ可能性
ミドリムシが肝臓病改善に役立つ可能性
医療分野で、ミドリムシを治療に役立てられる可能性が出てきたのは、非アルコール性脂肪性肝炎による肝臓の線維化の抑制が期待できる研究結果が発表されたからです。研究はマウスを用いられたものですが、今後さらに研究が続けられるとミドリムシが医療分野で使われる可能性が高くなります。
非アルコール性脂肪性肝炎に対する治療は現在、食事や運動療法に頼ることが主になっていて、マウスにミドリムシの粉末か特有の成分であるパラミロン粉末を加えたエサを27日間与えたところ、通常のエサを摂取させられたマウスと比べて肝臓の線維化が有意に抑制されていたことが分かっています。肝臓の線維化が抑制されることは、状態が悪化して肝硬変に移行することを防いだり肝臓がん発症を抑えることにもつながります。
食事療法のサポートとしても利用できる
肝臓病患者さんの食事の内容は、以前と大きく変化しています。昔は高たんぱくで高カロリーでありながら低脂肪であることが重要視されていました。しかしこの内容では、十分な効果が得られないだけでなく、肝臓に余計な負担がかかる可能性があることが分かって、今では行われていません。
適切な食事として考えられているのは栄養のバランスを整えることで、普通に主食や主菜、副菜を朝・昼・晩、規則正しく取り入れることが主軸となっています。
ミドリムシは特殊成分が5種類ある他、ビタミンが14種類にアミノ酸が18種類、ミネラルが9種類に不飽和脂肪酸が13種類など59種類もの栄養成分があるため、栄養成分が偏りがちな食事の人がミドリムシを取り入れれば、幅広く栄養を摂取できてバランスが良くなって肝臓病改善のサポートになります。
ミドリムシは活性酸素にも効果的
肝臓は体の中でとても様々な役割を果たしていますが、肝心な働きとしてエネルギーを生み出すとともに有毒物質を無毒化しています。このとき活性酸素が発生していて、肝臓にダメージを与えています。肝臓病になってしまう一端がこの活性酸素にあるわけですが、ミドリムシの特有成分であるパラミロンには活性酸素を分解する酵素の働きをサポートして、活性を低下しにくくしてくれるので、効率的に活性酸素を取り除くことにつながります。
肝臓病を改善させずに悪化させてしまうと、体に有毒物質がとどまってしまうだけでなく、防御機能が衰えてしまったり体の老化を促進させてしまう可能性もでてきます。
ミドリムシのたくさんの栄養成分は、肝臓の保護や改善を考えたときにとても優れていますが、体全体的な健康を考えても優れた存在です。